■ 楽曲解説
ブラームス 「ピアノのための6つの小品」作品118より第2番 間奏曲 イ長調(Brahms Klavierstucke Op.118-2 Intermezzo Adur)
ブラームスが初めてシューマン家を訪れたのは1853年10月、ブラームス20歳のときでした。以来、ブラームスとシューマンの妻クララとの生涯に渡るつきあいが始まります。ブラームスは精神的にも経済的にもクララを援助すると同時に、常に自身の作品の評価や指示を彼女に仰ぎました。時には喧嘩も交えつつ、2人は強い信頼関係を築いていきます。
しかし、1891年に長年の友好関係を覆すような深刻な出来事が起こります。シューマンの交響曲第4番の初稿譜をブラームスがクララの了解を得たと思い込んで出版したことが彼女の大変な怒りを買ったのです。
このことはブラームスにとって大きな心の負担となり、彼はクララの誤解を解こうと腐心します。漸くその怒りを静めたのはブラームスがクララの誕生日に送った手紙と新しく作曲した小品集でした。
その小品集こそ「ピアノのための6つの小品」作品118と「ピアノのための4つの小品」作品119です。1892年9月27日付のクララの手紙にはこうあります。「ヨハネス、最新作の『ピアノ小品集』に免じて、私たちの友情を元の鞘に収めましょう。」
(M.S.)
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鈴木 慎崇 Yoshitaka Suzuki:ピアノ Piano
札幌市出身。4歳よりピアノ、ソルフェージュを学ぶ。東京藝術大学音楽学部卒業。三角祥子、北島公彦、角野裕の各氏に師事。
幼少よりさまざまなコンクールで入賞する。第51回全日本学生音楽コンクールピアノ部門高校生の部全国大会第1位。東京藝術大学学内においてアリアドネ・ムジカ賞受賞。第71回日本音楽コンクールピアノ部門第1位、併せて野村賞、井口賞、河合賞受賞。各地で受賞者演奏会に出演。新日本フィルハーモニー管弦楽団、群馬交響楽団など、さまざまなオーケストラと共演。
また、リサイタル、FM、CDなどで数多くの演奏家と共演。国内外の音楽祭、コンクールにおいて公式伴奏者を務めるなど、伴奏、室内楽にも活動の場をひろげている。
現在、武蔵野音楽大学、洗足学園音楽大学、東京藝術大学非常勤講師として、後進の指導にあたっている。
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