■ 楽曲解説
ウェーバー/ピアティゴルスキー編 「アダージョとロンド」J.115(Weber/arr.Piatigorsky Adagio and Rondo J.115)
「アダージョとロンド」はウェーバーのオリジナル曲ではなく、ウェーバーの「ピアノとヴァイオリンのための6つのソナタ」からの2曲をチェリストのグレゴール・ピアティゴルスキー(1903−1976)が編曲したものです。
ピアティゴルスキーは帝政ロシア出身の名チェリスト。革命後はロシアを離れ、毎日の食事にも困る極貧生活を送りつつもたくましく生き、「便利」な現代とは明らかに一線を画した時代の独立独歩の演奏家です。彼は作曲・編曲も能くしました。
しかし、チェリストとは他の器楽奏者とは違う苦痛を味わうものであるようです。ピアティゴルスキーの分身であるチェロを運んだもの、それらは、ロバ、ラクダ、トラック、小さなボート、辻馬車、自転車、ゴンドラ、ジープ、イタリアの潜水艦、地下鉄、トロッコ、そり、ジャンク、担架(*注)。
共演:丹千尋
(*注)出典:『チェロとわたし』グレゴール・ピアティゴルスキー
(M.S.)
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清水 詩織 Shiori Shimizu:チェロ Cello
東京都小平市出身。7歳よりチェロを始める。
桐朋学園大学音楽学部付属子供のための音楽教室、桐朋女子高等学校音楽科を経て、2008年、桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業。
同高校、同大学共に卒業演奏会に出演。
2006年、第7回ビバホールチェロコンクール第4位入賞。
2002年、いしかわミュージックアカデミーにてIMA音楽賞を受賞し、翌年夏奨学金を得て、アメリカ・コロラド州にて開催されたアスペン音楽祭に参加し、Y・ハナーニ氏のマスタークラスを受講。
これまでに、「プロジェクトQ」第3章、第4章、京都国際フェスティバル、神戸チェロコングレス、サントリーホールレインボー21コンサート、JTが育てるアンサンブルシリーズ、JTアートホール室内楽シリーズ、宮崎国際音楽祭、桐朋学園音楽部門同窓会主催のチェロ・グランド・コンサート等に出演。
2005年7月に、ハイドンのチェロ協奏曲第2番(橘直貴氏指揮)を、弦楽グループ“ひととき”と共演。
2008年7月に、ドヴォルザークのチェロ協奏曲をラスベート交響楽団(秋山俊樹氏指揮)と、同年12月に東京工業大学管弦楽団(末永隆一氏指揮)と共演。
近年、室内楽にも積極的に取り組んでおり、2006年に結成したレガーメ・カルテットのメンバーで、2009年1月に、JTアートホールにてデビューコンサートを行った。
チェロを毛利伯郎氏に、室内楽を毛利伯郎、原田幸一郎、徳永二男、東京クヮルテット等の各氏に師事。
2010年3月、桐朋オーケストラアカデミー研修課程を修了。
現在、東京都交響楽団チェロ奏者。
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