■ 楽曲解説
ショパン 即興曲第1番 作品29 変イ長調(Chopin Impromptu No.1 Op.29 As dur)
ショパンが即興演奏を大変得意としていたことは多くの友人・弟子達の語るところです。その演奏を聞いた詩人ハイネは「ショパンはもはやポーランド人でもフランス人でもドイツ人でもない。モーツァルトやラファエロやゲーテの国から来た、もっと高貴な素性の人なのだ。」と書いています。
ショパンは4曲の即興曲を残していますが、生前に出版されたのは1番から3番までの3曲です。即興の天才ショパンが自ら作品番号を付けて最初に世に送り出した即興曲がこの第1番。軽やかで洒脱な主題に始まり、中間部で陰のある物憂げな旋律が奏でられるこの曲は、友人フォンタナが「真珠やルビーが一杯の盃」と賞賛したショパン即興演奏の粋があふれています。
(M.S.)
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白石 光隆 Mitsutaka Shiraishi:ピアノ Piano
1989年に東京芸術大学大学院を修了後、ジュリアード音楽院へ進む。
1990年ジーナ・バッカウアー国際奨学金コンクール入賞。
1991年学内におけるコンチェルト・コンペティションで優勝し、リンカーンセンター内アリスタリーホールでジュリアードオーケストラとラフマニノフ「ピアノ協奏曲第三番」を協演。
1994年、第63回日本音楽コンクール声楽部門において、優れた日本歌曲の演奏におくられる木下賞(共演)受賞。
レパートリーが広く、邦人、現代音楽の分野でも評価が高く、ジャズへのアプローチも積極的に行っている。
吉松隆、長生淳らの作品を入れたCD「レグルス回路」は山野楽器の1998年度アカデミー賞(現代曲部門)を受賞、またベートーヴェン作曲ピアノソナタ作品109とこれに触発されて夭折した我が国の天才作曲家、矢代秋雄の作品を収めたCD「109」、他にも「大指揮者のピアノ曲」、「作曲家ムラヴィンスキー」など、多くのCDをリリースし、いずれも好評である。
キングインターナショナルとのベートーヴェン・ソナタシリーズの収録を開始して、2006年には3大ソナタを収めた第一弾を、2007年には第二弾をリリース。
2007年2月にリリースした「成田為三ピアノ曲全集」は平成19年度(第62回)文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞し、各方面から高い評価を受ける。
毎年東京で定期的に開催しているリサイタルも21回を数え、意欲的なプログラミングはもとより、近年は透明感ある音に奥行きと厚みが加わり、圧倒的なリズム感と、生き生きと説得力ある演奏スタイルで、回を重ねるごとにファンを増やしている。
ピアノを金澤桂子、高良芳枝、故 伊達純、小林仁、マーティン・キャニンの各氏に、室内楽をフェリックス・ガリミア、伴奏法をジョナサン・フェルドマンの各氏に師事。
現在、東京芸術大学ピアノ科講師及び、お茶の水女子大学文教育学部講師。
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